アニメ聲の形をおすすめする3つの理由!心に刺さる声優さんの名演技!
これから7作品に渡っておすすめのアニメを紹介していきたいと思います。
最初にお勧めする作品は「聲(こえ)の形」
2013年から週刊少年マガジンで連載された漫画の映画化です。2016年劇場公開された作品で、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞も受賞した映画でもあります。同時期に、ヒットした映画「君の名は」とは全く違ったボーイ・ミーツ・ガール作品。
本作品は「孤立」と「耳の不自由」を題材にしている作品です。
Contents
この作品をオススメする理由3つ
「人の心の内側にある葛藤を、心が痛いほど描いている」
「主演とヒロイン・声優の演技力が吐出している」
「女性スタッフの活躍」
簡単なあらすじ
主人公である石田 将也は、小学生の時はやんちゃで悪戯好き。
そんな将也の前に耳の不自由な少女・西宮 硝子が同じクラスに転校してきます。
周りと浮いてしまう硝子に対して、軽弾んだ気持ちで思いやりのない行動をしてしまう将也。行き過ぎた悪戯がきっかけで硝子は、再び転校せざる追えなくなる。
硝子の転校を機に、将也はクラスの中で除け者にされてしまう。
その事は、高校生になった将也の心に暗い影を落とすことになるのだが・・・物語はそんな将也と硝子が再び出会うことで進んでいきます。
「聲の形」のここが凄い!
人の心の内側にある葛藤を、心が痛いほど描いている
この映画を見ている途中、私の感想は「心が痛い」です。
本作の中では、将也と硝子二人の心の葛藤が痛いほど伝わってきます。
・硝子が将也に思いの丈を精一杯伝えようとするシーン
・将也が硝子に「君に生きるのを手伝って欲しい」と伝えるシーン
・将也の孤独から解放され、視界が開ていくシーン
どのシーンも、人の心の内側の葛藤と美しさを丹念に描いていると思います。私は、それぞれのシーンで心がグッと動かされ二人を応援したくなりました。
主演とヒロイン・声優の演技力が吐出している
主人公(高校生・石田将也):入野自由
主人公(小学生・石田将也):松岡茉優
ヒロイン(西宮硝子):早見沙織
ヒロインを演じた早見沙織さんの演技が素晴らしい!
将也に自分の気持ちを必死に伝えようとするシーンでは、見ているこっちがもどかしくなってしまったり。
将也が、怪我を追ってしまったことにたいして必死に謝るシーンなどでは言葉こそ少ないが、硝子という人物像を見る側に強く印象付けてくる。
実際、監督である山田尚子さんはインタビューで
「第一声を発した瞬間、ひたむきで、頑固で、むきだしの西宮硝子はこれなんだ!と感じました。」(参考:聲の形公式サイトより)
と評価されています。
早見沙織さんご自身は、演技にあたり
「アフレコ現場は静かな湖畔みたいな澄み切っている空気で、わずかなものの動きとかがすごく伝わってくるんです。でも硝子として聞こえていないはずのものを1つ1つ気にしてしまうと、まったく思っていたものと違う声をあててしまうこともありました。」(参考:聲の形公式サイトより)
と硝子を演じる難しさを語っています。
次に主人公石田将也を、演じた入野自由さん。
劇中冒頭で将也は、深い孤独の中にいる。
深い深い孤独で、周りの人が見えなくなった将也が硝子のために何かできないだろうか?と思い悩み、成長していく姿を熱演されています。
その事について監督は
「アフレコ中、入野さんは将也と同じ速度で、同じ高さで、同じ温度で彼の世界を観ようと、じっと寄り添っていらっしゃるように感じました。
そんな入野さんに対して、もう信頼しか生まれない状態でしたので、「ここの将也はどんな気分なんですか?」とか逆に質問してしまうようなこともありました。私の目にはもう入野さんが将也にしか見えなくなっていましたので…。」(参考:聲の形公式サイトより)
と絶賛していらっしゃいます。
入野自由さんご本人は将也を演じるに当たって
「人と人とが繋がりたいのにそうなれない、伝えたいけど伝えられないという部分の“人の内側にある葛藤” を大切にしていきたいと考えながら演じさせていただきました。
最初は指針を決めるまでが大変でした。」(参考:聲の形公式サイトより)
と称しています。
硝子ちゃんにばかりスポットが当たってしまいがちになる本作ですが、入野自由さんの演技力があるからこそ、将也という存在が引き立ってラストシーンの感動が生まれたのだと思います。
小学生時代を演じた、松岡茉優さん。
松岡さんの演じた将也の元気さと少し粗暴な感じは、物語冒頭の将也とは対照的で何が小学校時代に会ったんだと引きつけられます。
私的には、松岡さんが演じた頃の将也がそのまま大人になったらはどんな大人になったのだろう?と考えさせられました。
女性スタッフの活躍
原作者:大今 良時(おおいま よしとき)
私は、名前だけ見て男性漫画家だと勝手に思ってですが後で調べたら女性漫画家さんでした。
大今さんの作品発表数が圧倒的は少なく、本作は2008年第80回週刊少年マガジン新人漫画賞を受賞したいわばデビュー作です。
デビュー作でいきなりの映画化ってかなり凄いこと。そのうえデビュー後の連載作品は、全てがアニメ化しています。
それだけでも、いかに大今さんの作品が人を惹きつけているかが分かる。
本作では、大今さんのお母様が手話通訳者であったこともあり漫画表現としては珍しく手話表現を用いるシーンが幾つか見受けられる。お姉様もアシスタントを努めてらしたそうです。
本作の水の表現や淡い色彩がとても美しいです。
映像表現の繊細や心理描写のうまさは、女性スタッフならではなのかなと思います。
まとめ
「人の心の内側にある葛藤を、心が痛いほど描いている点」
「主演とヒロイン・声優の演技力が吐出している点」
「女性スタッフの活躍」
聲の形は、周りの雑音を無くし鑑賞した方が、声優さんの演技や物語により引き込まれていくので、できれば劇場で見て頂きたかった作品です。
本作は、劇場公開でヒットするやいなやTwitterなどで賛否両論物議を呼んだ作品です。
本作を見てどう感じるかは、ご覧になる皆さんのそれぞれに違うと思いますが、賛否両論は人の心を動かせた良作である証拠と私は思っています。
良作に触れて頂く機会に、この記事がなれば幸いです。